1987年、マウスの線維芽細胞にわずか1種類のMyoDという転写因子を導入すると骨格筋細胞に転換されるという現象が報告されました1)。これこそが、転写因子の導入により細胞が別の種類の細胞に変わることを示した、最初のダイレクトリプログラミングといえます。しかしながら、その後はMyoDのように単一の遺伝子で細胞の運命を書き換えられたという報告は少なく、細胞種を転換することは容易ではないと研究者間で考えられていました。
1987年、マウスの線維芽細胞にわずか1種類のMyoDという転写因子を導入すると骨格筋細胞に転換されるという現象が報告されました1)。これこそが、転写因子の導入により細胞が別の種類の細胞に変わることを示した、最初のダイレクトリプログラミングといえます。しかしながら、その後はMyoDのように単一の遺伝子で細胞の運命を書き換えられたという報告は少なく、細胞種を転換することは容易ではないと研究者間で考えられていました。